引っ越しで始まった新しい生活

日常

私が初めて本格的な引っ越しをしたのは、27歳のときでした。会社員として働き始めて3年、都会での生活に憧れて、実家から東京の小さなアパートへ移ることを決めたんです。それまで引っ越しといえば、親の手伝いで荷物を運ぶ程度の経験しかなく、すべて自分で準備するのは初めて。不安とワクワクが入り混じる中、引っ越しを通じて新しい自分と出会えた気がします。その体験を振り返ります。

引っ越しの準備は、想像以上に大変でした。まずは不用品の整理から。学生時代に集めた本や服、使わなくなった雑貨を仕分けして、半分以上を手放しました。最初は捨てるのがもったいなかったけど、身軽になるにつれて心もスッキリ。引っ越し業者選びでは、ネットの口コミを読み漁り、予算に合う会社を比較。見積もりを取ると、業者によって値段が全然違うことに驚きました。結局、友人の勧めで中小の業者に頼み、丁寧な対応に安心しました。

引っ越し当日は、朝からバタバタ。荷物をトラックに積み込む間、近所のおばさんに長年ありがとうとお礼を言われ、ちょっと寂しくなりました。新居に着いて荷解きを始めたとき、初めての一人暮らしが現実になったと実感。家具の配置やカーテンの色を自分で決めるのが、なんだか楽しくて。夜、コンビニで買ったおにぎりを食べながら、静かな部屋で新しい生活を想像しました。窓から見える街の明かりが、未来への期待を膨らませてくれたんです。

失敗も経験しました。たとえば、ネット回線の契約を忘れていて、引っ越し後数日間Wi-Fiなしの生活に。仕事で必要な資料をスマホのデータ通信でやりくりしたのは、ちょっとした試練でした。それ以来、引っ越しのチェックリストを作るようになりました。新しい街での生活も、最初は慣れず、スーパーの場所やゴミ出しのルールに戸惑いました。でも、近所の公園で朝の散歩を始めたり、カフェで地元の人と話したりするうちに、だんだん街に愛着が湧いてきました。

今では、引っ越し先のアパートが私の居場所です。部屋に置いた観葉植物や、壁に貼った旅行の写真が、毎日を彩ってくれます。引っ越しは大変だったけど、自分のペースで暮らせる喜びを教えてくれました。次の引っ越しでは、もっと計画的に準備して、理想の空間を作りたいなと思っています。引っ越しは、ただ場所を変えるだけでなく、新しい自分や生活を見つけるチャンス。これからも、変化を楽しみながら歩いていきたいです。

タイトルとURLをコピーしました